今週のお題「運動会とスポーツの秋」
初めてはてなの今週のお題に参加します。
よろしくお願いします。
■今週のお題「運動会とスポーツの秋」
運動会。スポーツの秋。
と聞いて、思い出すのは小学生の頃。
たぶん小3か小4くらいの運動会。
ぼくはぷくぷくと太っていた肥満児でした。
食べるのが好きで太っていたというのと、
「特徴が何かある訳でもないので、太っているキャラクターは手放せないな・・・」と思っていたので、
太っているキャラクターを維持する為にいろいろ努力をしていました。
放課後、友達と遊ぶ前に家に帰って、そんなにお腹が空いてないけど、
カップラーメンを食べてわざわざ食べたことを友達に報告するとか、
メガネをかけていたのでレンズが息や汗ですぐに曇るようにして、
周りにいじられるようにするなど、
他にもいろいろありますが、やってたものです。
とはいえ、そういうキャラクターを確保しておけば、
平穏に学校のクラスの中での生活を送れると考えてやっていただけなので、
目立ちたいなどとは思っていません。
むしろ目立つのは嫌でした。
そんなぼくにとっては運動会は恐怖です。
運動会。
全員参加の競技はともかく、
運動会は全校生徒や父兄にまで個人が目立つ可能性がありますよね。
運動が出来る子は良い方に目立てる。
ポジティブな精神を持った子はダメな方に目立ってもなんとか出来る強さがある。
でも、ぼくはネガティブな精神を持ってる上にに太っている。
目立てば悲惨なことになっている自分が想像出来ます。
ただただ目立ちたくない。
ガクガク震えながら、過ごす運動会は絶対楽しくない。
早く終わって欲しい。
どうしたら目立たなくなるのか。
考えているとぼくと同じような太っている子が各クラスに数人いることに気付きました。
そこで黒い考えが浮かびます。
「彼らが目立ってくれればいいんだ・・」と。
運動会当日。
なんとか目立たずに来て、最後の徒競走。
ここを乗り切れば、無事に終わるというところまで来ていました。
ぼくの前には隣のクラスの太めの知り合いSくん。
彼もぼく同様にネガティブな精神の持ち主のようで、
目立たずに終わりたいと思っていたのか、
息を潜めて過ごしていた模様。
彼が終われば次は自分か・・・と思いながら、
見ていると、ふと「彼が転んだら、自分が転んだり、何かしてもそんなに目立たなくても済むな・・・」
「そういえば太ってる誰かが目立つと都合が良いと思ってたな・・・」
という考えが浮かんでしまい、気が付くと、
「・・・Sくん。ごめん。転んでくれないか・・」
そう思いながらスタートラインに立つSくんを見て、念じているぼくがいました。
子供は無邪気というのは嘘ですね。邪気が出る出る。
そしてその邪気に飲まれたのでしょう。
Sくんは盛大に転び、会場中の視線を浴びていました。
そのおかげか、ぼくは転びもせず、目立つことも無く、無事徒競走を終え、
平穏に運動会から逃れることが出来ました。
運動会やスポーツの秋と聞くと、
知り合いとはいえ、人の失敗を願ってしまったこと、
盛大に転んだSくんの映像が浮かぶので、
胸が痛くなったり、意味もなく叫びたくなったり、ラジバンダリになったりするのでつらいです。
もう会う機会もないので、ここで懺悔しよう。
Sくんごめんなさい。
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