2018/2/11 ワイドナショー 西川貴教、岡崎体育のファンクラブシステム問題から日本や海外のエンタメ業界のシステムについて語る(追記・修正済)
2月11日に放送されたフジテレビ系の番組、ワイドナショー。
西川さんは去年から度々登場していましたが、今年になって初の出演。
今回も時事ネタを中心に出演者の方々とトークを繰り広げたり、ダウンタウンの松本さんにいじられたりしていましたね。
そんな西川さんですが、時事ネタ、ミュージシャンネタとして、西川さんなら話せると思われたのでしょうか?
最近、話題になった岡崎体育さんのファンクラブシステムの問題についてトークを求められました。
(ご存じ無い方は下のニュース記事へどうぞ。)
ミュージシャンとしてだけでなく、事務所の社長として、またはアニメのコンテンツに関わったりする立場の西川さん。
この辺の問題やシステム、海外での状況についてはラジオなんかでもちょこちょこと語っているので、
わかりやすく整理して話をしてくれるのでは?と期待して聞いていると…
カタカナ用語や業界用語が交じる社長感を出しつつも、丁寧に話を…さすが。
自分のメモや頭の整理用も兼ねて、ちょっとトークを文字起こししてみました。
西川貴教が日本や海外のエンタメ業界のシステムについて語る
(2月12日追記、修正しました。)
東野「賛否があるようでございます。西川さん。」
東野「アーティストの西川さんはこのファンクラブの新システムっていうのは?」
松本「西川くんに聞きたいよね。これは。」
東野「はい。」
西川「っていうか、まず…そもそも、やっぱり、今って正直、その、エンターテイメントっていうところで行くと、その。パッケージビジネスがどんどんシュリンク(縮小)してるんですね。」
西川「で。じゃあ、例えば、韓国なんかとかは、もう音源に関しては、もう動画サイトなんかとかでフリーで流してって、
その後にライブとか、マーチャンダイズ(商品計画・商品化計画)で、ビジネスしていくっていうシステムになっちゃってきてるんですね。」
東野「楽曲を売ろうというのじゃなくて、楽曲を入り口に。」
西川「そうです。」
東野「いろいろ商売していこうっていうビジネスに変わってきてる?」
西川「だから、うん…ま、元来。でもね。作る側からすると、労力…で、何なら、制作費とか考えると、まずはそこを考えてもらわないと、とか思いますし。」
西川「何なら、そういうのがあって、もう、それこそ、今だとタイアップ先がとか。」
西川「だから、嫁ぎ先がないとリリース出来ないような状況になっちゃってるんですよ。」
東野「そうなんですか?タイアップがその…」
西川「下手すると、ね。前までみたいにもっと良いバンドだから、どんどんやって行こうよみたいなこと。」
東野「この音楽良いやん!この音楽、世界にとか、日本で発売しようと思っても、なんかタイアップが決まらないと…?」
西川「いや、メジャーレーベルとかですとね。」
松本「タイアップが決まってから、曲を作るの?」
西川「っていうのはだから、書き下ろしとかはそういうことですから。」
松本「はあはあ。」
西川「映画とかドラマとかもそうですし。」
東野「ああ。なるほど。」
西川「でも、ま、元来は良い曲があればどんどん出てって。皆に触れてもらって、だから、まあ、それで動画サイトとかもあると思うんですけど。」
松本「うんうん。」
西川「じゃあ…我々、どこで、ね?夢持ってけばいいのかな?ってところが無くなって来てるんで。」
西川「最近はだから、これはまあファンクラブでしたけど。海外のとかだと、クラウドファンディングみたいな形でこのアーティストがこんな感じの曲やります、あの、希望される方はどんどん投資してくださいって。」
東野「はいはいはい。」
西川「それで、対応が変わったりっていう物も、海外とかではキチッと成立してるんすよ。」
東野・松本「うんうん。」
西川「そういうビジネスもされてるんです。」
西川「で、そういうことを、まあ、遅ればせながら日本って…やっぱこう、海外とかだと本人とエージェントと、とか、レーベルみたいな存在なんすけど。三者契約とかなんですけど。」
西川「日本ってやっぱ芸能事務所に所属して、そことメーカーがっていう。並列の繋ぎ方になっちゃってるんで。」
西川「それでやっぱりシステム的になかなか、こう、明確にならなかったりとか、ようは本人の意志で直接リリースみたいなところに行きづらかったりっていうところがあると思うんです。」
西川「そこを今後は変えていく、これからのタイミングだと思うんですね。」
東野「じゃあ、これ、岡崎体育さんに頑張って欲しいと?西川さんとしては?」
西川「いや、ていうか、あの、こういうことは海外で、もう普通に行われてますよってことなんですよ。」
東野「うん。」
松本「うんうんうんうん。」
西川「だから、あの、そんなに…」
松本「何を叩かれることがあんねん…?」
西川「うん。そんなに…だから、逆に言うと、…あの、なんて言うかな。だから、もしかしたら1個だけ。」
西川「岡崎体育くんって、ああいう動画サイトとかで。凄い人気が出て。」
東野「そうですよね。」
西川「そこからなので。やっぱり、その、なんだろう。YOUTUBEとかで見てて、あんなに応援してあげてたのに急にお金取んの?いや?こっから課金なの?みたいな。」
東野「ふんふん。」
西川「感じになっちゃったんで、急に叩かれてる感じがするんすよ。」
東野「ミュージックビデオとか面白いって画像で、YOUTUBEで流行ったから。」
西川「うん。」
東野「急になんかチェキがどうたらこうたら、握手券がどうとか。」
西川「ボクらの気持ちをお金に変えようとしてるみたいなところだった気がする。」
松本「そうか。」
西川「違うんです。」
西川「そういう意味では。だから…エンターテイメントって、今…」
東野「こういうことになっているっていうのを、まず、わかって欲しい?」
西川「うん。例えばだから、アニメなんかも。日本でどんどん日本の文化交流ですって、凄い世界で注目されてるんです。世界で。」
西川「でも、やっぱり中国なんかで規制が掛かっちゃって、今後、販売ルートが無くなってる。」
西川「ボク、経産省で日本のそういうコンテンツのあの…保護するところでお手伝いもしているので。」
東野「あー?そうなんですか?」
(経産省のとは、マンガ・アニメ海賊版対策協議会のカウンシラーのことです。)
sbtmmdy.hatenablog.com
西川「そういう意味では…」
東野「いろいろやってらっしゃる…」
松本「…天才小学生やなあ…!」
西川「はははっwww」
東野「ギリ褒めてますからいいんじゃないですかw」
西川「オレ、まだアルマーニやとおもてるやろ?w ちゃうのにもうw」
東野「それだけやっぱりちょっと音楽業界っていうかえ〜」
西川「音楽というか、エンターテイメント…」
東野「エンターテイメント業界も岐路に来てると。」
西川「っていうところが今、我々、ホントに…」
松本「西川くんのファンクラブはどうなってんの?」
西川「普通です。ホントに前からあるやつです。」
松本「会費を貰って?」
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西川「そうです。」
東野「これから変えていこうと思わないですか?こういう風に?」
松本「そうそう。」
西川「う〜ん。」
東野「岡崎体育さんみたいな。」
西川「ちょっと気になるのはこのタイミングでほら、ビットコインの問題もあったじゃないですか?仮想通貨。っていうところが兼ね合いがあって、いろんなマイナスポイントがちょっと積み上がっちゃって、今…」
東野「こんなになってる?」
西川「ターハイ(麻雀用語ですが、西川さんの話し方だと、多忙、いっぱいいっぱいという業界用語)になっちゃってるところある気がするんですね。バラバラだったら。」
東野「(長嶋)一茂さん。」
長嶋「はい。」
東野「この課金制度のやり方っていうのはどのように思いますか?」
長嶋「話を聞いてて、西川さんの方の。ミュージシャン側の方としては「ビジネスチャンスが少なくなってきてると。」
西川「うん。」
長嶋「いろんなところで。」
東野「そういうことですよね。」
松本「うん。」
長嶋「ていうのがある。じゃあどこでビジネスチャンスを多く作って、どうやって対価を稼ぐかって考えてる中での一環ってことは、僕、今、初めてわかったので。」
長嶋「優劣を付けるうんじゃらうんじゃらじゃないと思うんだけど。」
西川「まあね。そういう…だから、もうおっしゃる通りで。」
西川「実際、その、どこで、じゃあ、その、当たり前に。その、良い物を見たい。あの…」
東野「良い歌を聴きたい。」
西川「そう。で、どんどんやっぱクオリティは担保されるべきじゃないですか?」
東野「うんうんうん。」
西川「でも、それを保証するためには当然、バジェット(予算)も必要ですし。労力も必要で。」
西川「で、そういう人達をどういう風に守っていくのかっていうこと。」
西川「作り手がいますから。」
東野「うんうん。」
西川「それは当然ですけど、インカム(収入)が無いと出来ませんし、っていうところを皆、なんかそこ度外視で。」
西川「良いもの欲しい!どんどんくれよ!って言うけど。皆、どこでそれ…(作品は)自然に出てけえへんでと。」
東野「うん。」
西川「ボーッとしてたら、ええもん出てくるワケちゃうから。」
東野「はっはっはw」
西川「それはキチンとそれを育てないと。」
東野「ミュージシャン側も大変。アーティスト側も大変だという。」
松本「そこはもうミュージシャンの世界のことやな。我々なんかわかれへんよね。」
松本「我々なんてもうファンなんていなくなってからが…」
東野「はっはっはっw」
松本「本番やと思ってるんで・」
西川「なるほど。」
東野「ながーく、そっから長い戦いが始まってる。」
松本「正直、ファンクラブとか、オレもあった時あったけども。そんなモン、めんどくさくてしゃあなくて。」
東野「あ〜」
松本「あんなモンが無くなって我々の本当の評価されるというか。」
東野「タレント側は主にテレビに出ることによってギャラ頂く。」
西川「そう。」
東野「っていうのがあるから。」
長嶋「間接的に。多分、テレビ出てる方達は松本さんとか東野さんとかは。」
東野「はい。」
長嶋「結局、お金は貰ってるワケですよ。ファンから。」
長嶋「でも、直接的な話をしてるんでしょう?西川さんの場合は?」
松本「まあ、スタジオ出てもだ〜れもおれへんもんね。」
東野「いないです。ホントに。」
西川「うーん。」
東野「ホントに。だから応援してるの家族だけかなってw オレw」
一同「はははははwww」
松本「家族も怪しいぞぉw」
東野「はははwww」
韓国を例に出したのは以前、韓国のガールズグループAOAとコラボしたり、
台湾での活動でK-POPの展開を目の当たりにしたのが大きいのかも。
西川さんは社長としても、ミュージシャンとしても、エンタメ業界のトレンドは常に追っているでしょうし、
海外での公演やイベントで向こうの関係者とも触れ合う機会が多くなってきて、いろいろ思うことや考えることもあった上で、
出てきた言葉や話なのかなと思いながら、聞いておりました。
ワイドナショー放送後
西川さんはツイッターを更新。
今回のトークについてツイートしていました。
「ワイドナショー」をご視聴頂きましたが、限られた時間の中で一度に多くの問題を一斉に、かつ簡潔な説明することに注力するあまり、僕のプレゼン癖が出てしまい、カタカナの多い発言になってしまい申し訳ございませんでした。ですが、僅かでもエンターテインメントにおける問題提起になれば幸いです。
— 西川貴教 (@TMR15) 2018年2月11日
この度の場面では「音楽業界」という扱われ方でしたが、貴賎はありません。あと知財に関する問題はエンターテインメント業界だけの問題ではなく、医療や産業などありとあらゆる問題とも紐付いていると思います。いいモノ、素晴らしいモノは、きっと誰かの血や汗で出来ていることを忘れないで下さい。
— 西川貴教 (@TMR15) 2018年2月11日